十分すぎるほど濃密なインタビューでしたが、はやぶさおじさんたちの奮闘エピソードは他にもあるんです。記事には入りきらなかったけれど、皆さんにお伝えできないのはもったいない……ということで、このページでは裏話を紹介しちゃいます!
他のステージにも乱入「ギリギリアウトのラインを狙う」
キレッキレすぎてピントが合わないおじさんたち
先頭車両は「何かを起こさないといけないプレッシャー」があるとのことでしたが、それゆえ予想外すぎる展開になることも……?
「さっき、先頭は大変だって話をしてたじゃない? うしろも大変なんだよ!!! うちの先頭は何をしでかすか分からないから」
「なにやらトラウマでもあるような言い方ですね」
「だって、全くアポ取ってないステージ発表に乱入しちゃうんだもん。先頭が出発しちゃえば、うしろは付いていくしかない」
「えーーー!!!」
「後ろのほうから行け!っていう声と行くな!っていう声が両方聞こえるの。そのはざまで俺は何秒かだけでも七戸はやぶさPR隊をアピールしないといけないから、ここだ!と思ったら、うおおおおお!って」
「あー、行っちゃうんだ……(笑)」
「どこまでやったら怒られるか、みたいなノリだよね。ギリギリセーフじゃなくてギリギリアウトのラインを狙っていくのが大切なのさ」
「かっこいいこと言ってるっぽいけど、やっぱり後ろは大変そうですね(笑)」
あの有名番組で「TRAIN-TRAIN」
七戸町長さんも一緒に「はーやぶさっ!はーやぶさっ!」
七戸の名前を有名にするため、全国放送の有名番組へ出場することになった七戸はやぶさPR隊。しかし、おじさんたちらしい結末が待っていました。
「俺たち、NHKの『のど自慢』にも出たことあるんだよ」
「えーー! どうして出ることになったんですか?」
「とにかく有名になりたかったから、全国ネットの何かに出ようって思ったの。それで、のど自慢だなって。すんげー気合い入れてさ、10両編成で行ったんだよ!!!」
「ザ・ブルーハーツの『TRAIN-TRAIN』を歌ったんだけど、予選で落ちちゃったんだよね(笑)」
「えーーー、インパクトありそうなのに」
「でもね、そのあとNHKの人から『またやるからPR隊のみなさんに出てほしい』って連絡来たの」
「チャンス到来だーー!!!」
会場で熱唱する動画を見せていただきました
「前回は人数が多すぎたのがダメだったみたいで。『菅岡さん、今回は決勝まで行けます』って言われちゃったから、人数を減らしてまた出ることにしたの」
「めちゃくちゃゴリ押し!」
「のど自慢って朝の集合が早くて、予選を通過したら朝7時くらいに会場集合だったんだよね。それで我々は決勝に出る気満々だったから、ホテルの人に『朝ご飯が7時だと間に合わないから6時にしてくれ』ってお願いしてたの」
「はいはい」
「そしたら、予選で落ちてさ。普通の時間に朝ご飯食べたよね(笑)」
「ええええ!?落ちちゃったんですか!?」
「なんで落ちたのか分かんないけど。そのあとみんなで遊んで帰って、普通に楽しい思い出だよ」
「なんか、はやぶさおじさんっぽいエピソードですね~(笑)」
やりたかったこと全部、函館はやぶさPR隊にやられた
全身タイツでスキー、寒そうです
七戸はやぶさPR隊の弟分である「函館はやぶさPR隊」に、なにやらジェラシーを抱いているというおじさんたち。詳しく聞いてみました。
「北海道新幹線開業に伴って函館にも新幹線が停まることになったとき、函館の人たちから『わたしたち、何したらいいでしょう』って相談されたの」
「先輩の意見を聞きたいということですね」
「だから、『俺たちみたいにやればいいべな』って言った」
「よっ!かっこいい!」
「そしたら、その1週間後くらいに『被り物の寸法教えてもらっていいですか』って連絡来てな。どんどん勢いに乗って、始球式に出たり、ゆく年くる年に出たり」
「え、え、えーー!?」
「俺らがやりたかったこと、ぜんぶ先にやられちゃったの」
「後輩の背中、押しすぎちゃいましたね…」
函館はやぶさPR隊は緑のマフラーに白いガウン
「それにさ、あっちは羨ましいぐらいのウェアなんだよ。駅の開業が寒い時期だったから、マフラーとかガウンとか着てて。会うたびにカッコよくなってる」
「対するこっちは、ただのタイツだからな。タイツって夏暑くて冬寒いの。ちょうどいい季節をまだ見つけられてないよ(笑)」
「下に質の良いヒートテックを2、3枚重ねたり?」
「そう、よくやる(笑)」
「やるんかーい!」
「俺らは、ほぼ自費でこれまでやってきてるんだよね。でも、ハイタッチして喜んでくれるお客さんも多いし、俺たちのメンバーには温泉詳しい人とかラーメン博士とかいるから、自腹切ってもみんなと一緒にいれば楽しいわけ」
「七戸はやぶさPR隊への愛情、すてきです!」
以上、取材こぼれ話でした。
ちなみに七戸十和田駅には誰でもはやぶさおじさんになれる顔出しパネルがあるので、お越しの際はぜひお試しください!
撮影:チャリンコ息子
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