こんにちは、バーグハンバーグバーグの山口むつおです。

いきなりですが、この写真を見てください。

 

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僕と嫁です。これは我が家が結婚3周年の時に撮った記念写真です。見てぇやこのハッピ〜な感じ…作りこまれた小道具…最高ちゃう…?

実はこの記念写真、石川県は金沢市にあるTORUTOCO(トルトコ)という写真館で撮影してもらったものです。

 

 

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石川県金沢市といえば北陸新幹線が開通し、いま盛り上がっている場所。東京からだと飛行機を使わずに行く事ができるようになりました。

 

 

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というわけで、改めてあの写真館を取材をした〜い!と思い立ち、石川県金沢市にやってまいりました。

 

 

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ちなみに石川と言えば、バスで少し行ったところにある金沢21世紀美術館が最高です。僕はあんまりアートに明るくないのですが、建物自体の開放的な雰囲気を味わったり、有名なプールの展示でキャッキャ言ったり、シャレオツなミュージアムショップを見るだけでも楽しめます。

 

ちなみにお目当てのTORUTOCO(トルトコ)も、駅から車やタクシーで10分ほどのところにあります。

それでは早速、行ってみましょう!

 

 

・・・・

 

 

 

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・・・・・・。

 

 

 

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ここ…どこ?

 

金沢駅前は完全な都会なのですが、ちょっと離れるとこのような光景も広がっています。今回は車を借りて自分で運転してきたのが仇となり、道に迷ってしまいました。

 

そして車で迷う事しばらく……。

 

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ようやく目的地の写真館、「TORUTOCO(トルトコ)」さんに到着!

 

 

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室内は超シャレオツな空気感が漂っています。カフェと間違えて入っちゃいそうだな…。

 

 

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TORUTOCO(トルトコ)を運営する、記念写真家の長能 豊一(ながの とよかず)さん…通称とよさんに詳しくお話を聞いていきましょう。

1974年、石川県金沢市生まれ。2014年6月、テレビコマーシャルプランナーからフォトグラファー(記念写真撮影家)に転身。個人、家族撮影からブライダルをはじめ各種記念写真、国内外の雑誌、広告など幅広く活動中。

 

山口「今日は宜しくお願いします!ここに来るまでにちょっと迷っちゃいました」

“とよさん”「このへんは絶賛開発中の地域でして、まだ正式な住所が割り振られていない状況なんですよ」

 

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山口「なんかふわっとした住所ですね…」

“とよさん”「まぁ、お客さんは金沢駅まで車で迎えに行くようにしているので、安心してお越しいただけますよ」

山口「それ先に言ってくださいよ」
 

 

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TORUTOCO(トルトコ)は、ささやかだけど最高の記念日を写真で残そう…というテーマの写真館です。

 

“とよさん”「一番多いのはウエディング関係の写真撮影ですね。あとは年賀状用の写真や、子供さんの何かの記念日っていうのも多いですよ。イベントでの撮影も含めると、2015年4月にオープンしてから、もう250組くらいのお客様を撮影させていただいています」

 

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花嫁とアヒルの行進

 

 

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お食い初めの記念写真!

 

※この他の写真はとよさんのInstagramで。

 

山口「これ見てたら、ホントささいな事でも記念写真に残しておきたくなります!この前めちゃめちゃでかい耳クソがとれたんですけど、そういう記念も可能ですか?」

“とよさん”究極大丈夫ですけど、1回寝て落ち着いてからもう一度検討したほうがいいですよ」

 

写真館を始めたきっかけは「Instagramで話題になったから」

山口「そもそもどうして写真館を始めようと思ったんですか?」

“とよさん”「前職はCM制作のプロデューサーを石川県内でやっていたのですが、それとは別に趣味でカメラをやっていました。写真を撮っては、自分のホームページやInstagramにアップしていたんです

 

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山口「あ、カメラマンをやっていたわけではないんですね!」

“とよさん”「はい。当時は『プチ』というホームページ制作のサービスをカメラ好きがよく使っていて、独自の文化を作っていました。そこで仲良くなったカメラ仲間がある時を境に、デジタルの質感からフィルムの質感に変えたらすごくウケが良くて。それを見てオレももっと目立ちたい!と思って、まったく同じカメラを買いました。それからアップする写真は『いい写真だね〜』ってまわりから言われるようになって」

山口「リスペクトしすぎでしょ」

 

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これが「PENTAX67」という中判フィルムカメラです

 

“とよさん”「あと元々ちょっとヤンキー気質で目立ちたがりなところがあったので…そういう性格も、この写真館を作る原動力になったのかも」

 

 

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昔乗っていた車の車種を喜々として教えてくれるとよさん。これにゴリゴリのサウンドシステムを積んだり、車がバウンスするような改造をしていたりしていたらしい。

 

山口「アメリカのヤンキーじゃないですか」

“とよさん”「まぁまぁ、そんな事があって。今度は娘の写真を撮り始めたんです。ただそのまま撮るのは面白くないので、ちょっとしたストーリーだったり、タイトルが付けれるような設定や小道具を使ったらどうかなと思い、撮り始めました。そしたら海外の人から『すごくいい!』って褒められたんです。そうこうしているうちに、これを仕事をしていきたいと思うようになりました」

 

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とよさんの出世作である娘さんの写真。上が「徒競走」、下が「ハイジャック」

 

山口「なるほど…抜け感のある日本の風景、シャレの効いた小道具、そして成長していく子供…これはひょっとして…?」

“とよさん”「そうです…シェアしたくなる要素の全部入りです」

山口「くゥ〜〜〜〜ッ!!!」

 

1人1人に違う提案。「撮られる楽しみ」を感じてほしい

山口「前に僕が記念写真をお願いした時、かなり細かくヒアリングしてもらった事を覚えてます」

“とよさん”「まずは被写体となる人の事をヒアリングしていきます。ご家族であれば今まで子供さんとどんな事があったのかとか、結婚記念日の写真であれば、お互いの好きなところや結婚するまでのストーリーとか。そういった事をいろいろ聞かせてもらって、それを元に写真のシーンを提案するようにしています」

 

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“とよさん”「例えばこの結婚式のウェルカムボード用の写真を撮らせてもらった時は…」

 

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“とよさん”「こんな感じのスケッチを提案しました。二人でただただのんびりするのが好きだ、という事だったのでピクニックでスローな時間を楽しんでいる…というようなシーンです」 

山口「これ、1枚撮影するのにめちゃくちゃ手間かかってるなぁ…1人1人に違う提案をするって事ですもんね」

“とよさん”「そうです。あとこれだけ大がかりな撮影になってくると、撮影時にお客さんに相当指示を出すんですよね。そこ、手の角度もっとこうして!とか。大変だけど運動会みたいで楽しい!っていう撮られる楽しさを感じてもらえればと思っています」

山口「僕の時は30分くらい撮影しながらポーズの調整してましたけど、組み体操の練習してる時みたいな感じでした。確かに楽しかったなぁ〜って思い出になってますね」

“とよさん”「ちなみに、山口さんの撮影の時は…」

 

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“とよさん”こんな感じになってます」

山口「込めたな〜!」

 

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事務所にあたる部屋には、ただいま取り組んでいるもののインタビューシートが。

 

山口「こういう物も全部とよさんがデザインしているんですか?」

“とよさん”「いえ、実は友人にTORUTOCO(トルトコ)全体のブランディングやイラストをお願いしているんです。運営しているのは僕一人ですが、彼らがいてくれてるから成り立っているようなもんですよ」 

山口「ほほう…?」

急遽、TORUTOCO(トルトコ)で作業をしていたお二人にも話を伺ってみる事にしました。

 

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翌日の記念写真撮影にむけて、黒板に星空を描いているのは、イラストレーターとして活躍する八田 哲一(はった のりかず)さん、通称ハッチさん。

 

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黒板を使った撮影では、すべてこのハッチさんがイラストを描いているそうです。

 

山口「どういう流れでTORUTOCO(トルトコ)のイラストを担当する事になったんですか?」

“ハッチさん”「元々とよさんがCM制作会社にいる時からの知り合いで。彼が担当していたCMのイラストを描いていたりしたんですよ。それで彼が独立した時に、声をかけてもらった感じですね」

“とよさん”「あとさっき話した『プチ』っていうホームページのサービスですけど、ハッチさんがそのサービスのイメージイラスト描いてるんですよ」

山口「へぇ〜、つながりますなぁ…」

 

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“ハッチさん”「今描いてるのは星空なんですけど、いつもとよさんにはこういう感じ、っていうイメージだけ伝えてもらって、あとは自由に任せてもらってます」

 

 

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そしてこちらはTORUTOCO(トルトコ)のブランディングを担当している財部 裕貴(たからべ ひろき)さん、通称べーさん。フリーランスのアートディレクター&デザイナーをされています。

 

“べーさん”「この写真館のネーミングやデザインはもちろんなんですけど、内装やインテリアのセレクトとか、イベントへの出店の判断とかも任せてもらってます。取材のオファーが来た時に受けるべきかどうかっていうのも決めさせてもらってますね」

山口「すげぇ。運営者じゃないのに全部決めてる

“とよさん”「僕、オシャレな事がよくわからないのでこの人に全部任せてます。年下だけどこの人が1番怖いんですよ」

“べーさん”「僕はもともとハッチさんと知り合いだったのですが、そのつながりでとよさんにも出会って。そこから声をかけてもらいました」

山口「またハッチさんの名前が出てきましたね。石川でクリエイティブ関連の仕事がしたかったら、とりあえずハッチさんにハマっておけばいいって事…?」

“ハッチさん”「それは言い過ぎでしょ」

 

地方でクリエイターをやるメリット「東京でやるより目立ちやすい!」 

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山口「実は僕、こういうクリエイティブな仕事に憧れて上京してきたクチなんですけど、石川県のような地方でもそういった需要って多いんですか?」

“べーさん”「仕事の量が多いのかどうかはわからないですけど、県内のこの業界ってまだまだ発展途上で、何か変わった事とか面白い事をやろう!っていう風潮が都市圏より少ない感じがあるんですよ。なので僕らのようなフリーランスの人間でも、面白い事をやれば目立てるチャンスは東京に比べてかなりある気がしてます

“とよさん”
「県内でナンバー1になるのは、東京でナンバー1になるほど難しくないんじゃないですかね」

“べーさん”「あと、やっぱり人の繋がりは大事ですね。僕は東京から移住してきたんですけど、石川県での就職で仕事がらみで知り合った人とか、新竪町(※)で色々な職人やクリエイターの人と知り合えたとか」

 

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※新竪町(しんたてまち)…最近若者たちの手でオシャレ化が進んでいる商店街

 

“とよさん”「そうね。撮影のために大道具が必要になった時やお客さんのメイクは、CM制作会社時代の繋がりが生きてるし。あとカメラも独学で勉強の毎日だから、カメラ仲間の友達にアドバイスもらったりもしてるなあ」

山口「なるほど…特にフリーランスだとそうだと思うんですけど、誰と知り合うかが重要なんですね」

“べーさん”「そうですね、誰と知り合うかですね」

“とよさん”「そう、誰と知り合うかだよなぁ」

 

 

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“ハッチさん”「(カリカリ…カリカリカリ…)」

 

山口“とよさん”“タカラベさん”「(あ…無視してる…)」

まとめ 

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今回TORUTOCOに関わるみなさんにお話を聞いて、地方でクリエイターとして活動していくのに重要そうな事は下記だとわかりました。

  • 自分の作品の発表にはインターネットのサービスをうまく使おう!
  • 人とのつながりを大事にしよう。誰とつながるかが重要!
  • 地方には東京より「目立てる」チャンスが転がってる!

東京以外の、地方に可能性を感じてる人。将来、起業やフリーランスでの活動を計画している人。この記事が何か行動を起こすうえでのきっかけになれば幸いです!

 

TORUTOCO(トルトコ)
〒920-8222 石川県金沢市大友町15街区4−1、4−2
アルビス大友店 敷地すぐ横(電話して迎えにきてもらいましょう)
Tel. 076-255-1778
E-mail. info@torutoco.com
駐車場有り

 

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