こんにちは、社会人ライターのみくのしんと申します。

ジモコロでは毎度、『一日職業体験レポート』を書いています。

 

今まで色んなお仕事を体験してきました。例えば―

 

マイナス20℃の「冷凍倉庫」でのお仕事や

 

人気の「とんかつ屋さん」

東京マラソンの裏で活躍する「セイコータイミングチーム」のお仕事など。

第10回となる今回、体験するお仕事は……

 

カシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャン

 

スパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパン

 

シュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコン

 

印刷所の一日体験をやらせていただきます!

 

 

誰もが雑誌や漫画、パンフレットといったかたちで触れ合っている印刷物、一体どんな工程で作られているのか体験してみてぇーーー!

 

というわけでー

 

やって来たのは東京都品川区にあるイナミツ印刷さん

 

イナミツ印刷

住所|140-0002 東京都品川区東品川1丁目17−2

公式HP

 

今回お世話になるイナミツ印刷の稲満社長です。なんと社名と名字が同じなんですね!

 

そりゃそうでしょ

「失礼しました…。気を取り直して本日はよろしくお願いします! 使ってるプリンターの型番さえ教えていただければ、僕のパソコンからガシガシ印刷しますよ!」

「うちは印刷会社なので家庭用プリンターは使いません。今日はみくのしんさんに製版・印刷・製本と、印刷物ができるまでの基本的な工程をすべて体験していただきます」

「なんだか知らない単語がいくつかありましたが、お任せください」

「では作業着をお貸ししますので着替えてもらいましょう。まずは服を脱いで頂いて……」

「はい!

 

コツーン……コツーン……

 

「これは 『試練』だ」

「はい? 何????」

 

コツーン……コツーン……

 

「過去に打ち勝てという『試練』とオレは受け取った」

「マジで何これ?」

 

 

バァーン!!

 

「!?!?!?!?!?!?」

「わかりませんか? 『ジョジョの奇妙な冒険』第5部で、謎の存在だったディアボロが服を脱いで正体を表し、ポルナレフと対峙する名シーンですよ!」

 

超像可動 『ジョジョの奇妙な冒険 第五部』ディアボロ 約160mm PVC&ABS&ナイロン 塗装済み可動フィギュア
ディアボロ

 

超像可動 「ジョジョの奇妙な冒険」第五部 41.J・P・ポルナレフ(荒木飛呂彦指定カラー)

ポルナレフ

 

「あの、時間ないんで早めに着替えてもらっていいですか?」

「スマセン…」

 

バァーン!!

 

では印刷所のお仕事一日体験、よろしくおねがいします!

 

製版体験

というわけで始まった印刷所での一日職業体験。まずは製版(せいはん)の部署にやってきました。

製版とは、印刷をするための型となる“版”を作る作業。いわば大きいハンコを作るような大事な工程です。

 

そしてここからは社長に代わって、それぞれの専門家が仕事を教えてくれます。製版を教えてくれるのは栗本さん。よろしくおねがいします!

 

「製版ってもしかして、印刷するための文字とか図形を鉄に彫り込むやつですか?」

「版には色んな種類があるんですが、みくのしんさんが言ってるのは金型(アルミ版)のことかな? 当社では金型は作ってなくて、ピンクマスターというものを製作しています」

ピ、ピ、ピンクマスター? なんですかそれは! 裏ビデオの元データ的なことですか!?」

「そんな訳ないでしょ! ピンクマスターというのはこの『紙の版』のことです。ほら、色がピンクだからそう呼ばれてるんですよ」

 

栗本さんが手に持っているのがピンクマスターと言われている「紙の版」

 

「紙やアルミでできたこういう版にインクを乗せ、最終的に印刷のための紙に転写する方法をオフセット印刷と言います。現在の印刷業界ではもっともメジャーな印刷方法ですね」

「このピンクマスターでハンコみたいに何百部も印刷するんですか? ペラペラの紙なのに、大丈夫なのかな」

「ピンクマスターで刷れる耐用枚数は2000枚くらいです。ちなみにアルミ版だと10万枚くらい印刷可能ですが、かなり高価になってしまいます。つまり紙版は少ない枚数をお安く刷るのに最適なんですね」

「なるほど、商店街の催し物チラシとかだと10万枚も必要ないですもんね。安いほうが嬉しいってことか」

「その通りです。では早速、版を作っていただきましょう」

 

というわけで、お客様から預かったデータを版にしていきます

 

「ワードやエクセルなどのデジタルデータでお預かりする場合も多いんですが、今回は”プリントアウトされた紙”という形式でお預かりしました。これをスキャンして、不要なゴミを取り除いたり、紙の傾きなどを合わせていきます」

「プリントアウトされた紙で預かると、スキャンやゴミ取りなどの作業が発生するわけですね。紙じゃなくてデータの形式でくれたらゴミとかも入らないのでは……ってあれ?」

 

社員一同「…………」

 

「あれ? なんか社内の空気が重くなった?」

「それはそうなんですが……お客様にも様々な事情がございますから……それぞれの事情に合わせてですね、最高の印刷をさせて頂くのが我々のですね……」

「なるほど、社会人って大変だということがわかりました! ではさっそくスキャンの仕方を教えてください!」

 

「まずはスキャナーのホコリを除去して、きれいな状態にします」

「楽しそう! 朝食にケンタッキーを食べて指がベタベタの僕にもやらせてください!」

「いえ、かなり高い機械なので、この作業は私がします。その間に手を洗ってきてください」

 

「次に、預かったプリントを1枚ずつ順番にスキャンしていきます。ズレは後で修正できますが、できるだけ位置をピッタリ合わせてください」

「わかりました。そーっと……真っ直ぐ置いて……後はこのボタンを押せばスキャンできるんですね? ポチッ」

 

ウィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ~~~~…………ン

 

「けっこう時間かかりますね。こういう、ちょっとした待ち時間ってめちゃめちゃ長く感じません?」

 

「おっ、みくのしんさん偉いですね~! スキャン中の短い時間を縫ってメモを取るなんて! スキャナーの使い方でも書いてるんですか?」

 

!?

「みくのしんさん!?」

悟空です。スーパーサイヤ人の

「…………」

「あ、ヤベ。スキャンが一枚完成したみたいですね!この作業を、預かったプリントの枚数分やればいいと。意外と簡単?」

「ゆっくりやるのは簡単なのですが、他のお仕事もあるので、一枚にかける時間をなるべく早くするのが大事になってきます。さあ、次のプリントをスキャンしましょう! 急いで急いで!!」

「なんか怒ってます?」

 

「あっ栗本さん、これ見てくださいよ。社内を見渡せる監視カメラがありますよ」

「はい。部署同士の連携が大事なので、誰がどこで何をしているかがわかるようになってるんですよ」

「見られてるかもと思うと、うかつに鼻くそをホジったりできないですね(笑)」

「わはは、そうなんですよ~……って、スキャンもう終わってますよ! 次の工程もあるからサボらないで!」

 

すべてスキャンし終わったら、細かなゴミを専用のソフトで取っていきます。

 

大まかなゴミは、自動で取り除いてくれるのですが、判定しきれないゴミに関しては手作業で行います。結構根気のいる作業!

 

ガイドに沿ってまっすぐスキャニングしたはずなのに、少しだけナナメになってたりするのをミリ単位で修正して……修正し…………修…………

 

「栗本さん……おれ、寝そうです」

「がんばって! この作業に関しては、みくのしんさんはPCに慣れてる人だからスピーディにやれてます。才能ありますよ!」

「そんな、無理矢理褒めなくて大丈夫ですよ」

「いや本当です。今まで私が教えてきた人の中には『フォルダ』という概念すら知らない人もいたので。まぁ、ウチは未経験でも働ける職場だから、そういう人も歓迎ですけどね」

 

そしてついに、僕が作ったピンクマスター版が完成!

 

……と思ったら、ピンクマスターを作る時に発生するゴミもあるそうで。物理的にペンで除去していきます。

 

「こちらのペンで、ゴミのインクを薄く伸ばすイメージです。くれぐれも、必要な部分を除去しちゃわないようにお願いします」

「わかりました! でもなぜ、ちょんっと修正するんじゃなくて、ちょんスゥゥゥ~~~……っと、【辶(しんにょう)】 みたいな感じで長めになぞってるんですか?」

ちょんっとやると、ペンの液が塊になっちゃうんです。みくのしんさんもちょんスゥゥゥ~~~……って感じで修正してくださいね」

 

ちょんスゥゥゥ~~~……っ

 

ピンクマスターの上に、生命のほとばしりを感じるような線を描いてしまいましたが、大丈夫ですか?」

「言い方はともかく、それが正解です」

「まさか印刷所で生命の神秘を感じられるなんて……」

 

こんどこそピンクマスター完成!

 

「これで製版は完了ですね! 大変だったけど、静かに没頭できるから、マメな作業がすきな人には向いてるかも」

「はい。すべての印刷の土台となる作業ですのでやりがいはありますね。では、次は印刷の工程に挑戦してもらいましょう!」

「よっしゃあ~!」

 

印刷体験

印刷のお仕事を指導してくださるのは八田さん。なんと印刷一筋26年のベテランです。もしかしてかなりの鬼教官だったりするんでしょうか…。

 

にこり(^O^)

 

「あ、すげー優しそうでよかったー!」

「それじゃあ、さっきみくのしんさんが作ってくれたマスターを使って、印刷していきましょう!」

 

すごいメカの量! 常に何らかの音が鳴っているので、かなり大声じゃないと聞き取れません

 

「いかにも印刷所~!って感じですね。早速印刷しましょう!」

「いえ、まず最初は“紙さばき”をやってもらいます」

「紙さばき?なんですか?それは?」

「紙と紙がピターッとくっついてると、紙が詰まったり、重なって給紙される原因になるんですね。だから間に空気を入れて、滑りをよくするんです。これは絶対に必要な技術なので、印刷所の人間は全員できます」

 

ザァァァァァ~~~~ッ!!!

 

「こんな感じですね」

「すっげぇ〜〜〜!!!! カードマジックみたいな手つきで楽しそうですね。僕にもやらせてください!」

 

へにゃ〜…。

「あれ?」

 

だぷぅうん〜…。

 

「ちょっとまって」

 

もこぉお〜ん。

 

「あ〜〜もう! 全然うまくできない! なにこれ! 難しっ!」

「完璧に出来るようになるには一ヶ月くらいかかるかな? みくのしんさんは今日一日だけの体験だから、できなくても大丈夫ですよ!」

「なんかすげー悔しい……

 

この後も何度かやらせてもらったんですが、これが僕の最終到達点です。紙の端っこ(カド)を見るとわかりやすいですが、バラバラですね

 

それに対して八田さんが紙さばきをすると、カドがピタッと揃っていることがわかるでしょうか。

ちなみにイナミツ印刷にいる人は全員紙さばきができるそうです。すげっ。

 

続いて実際に印刷をしていきます。

 

「それでは、実際に印刷をしていきますね。まずは裏表の位置合わせから、インクの濃さまでしっかりセッティングしていきます」

「その設定って毎回しないといけないんですか? 一回設定しちゃえばそのままでいけそうなイメージですが……」

「毎回やりますよ! インクの濃さはその日の温度や湿度なんかで変わってきますし、プリンターも生き物なので、その癖をよみながら設定します」

「八田さん」

「はい、なんでしょう?」

 

「プリンターは生き物じゃありませんよ? これは人類が発明した“機械”というものです」

「知ってますよ! でも同じ印刷機でも癖や個性があるんですよ。なので基本的に印刷機は一人一台管理しています」

「一人一台!? マシンと人間の二人三脚……なんかかっこいい! ちなみに一台いくらするんですか?」

●●●万円くらいですかね」

「一台●●●万円!?…ブタメン100万個くらいに相当するな……」

「高級車一台分とかで良くないですか?」

 

その後、トンボの位置やインクの濃さの調整を教えてもらい―

 

何度も何度も確認しながら、最後にボタンをひとつ押した瞬間……

カシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャンカシャン

スパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパンスパン

 

シュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュコンシュ

 

「はい!いっちょ上がり!」

「はやっ!」

「設定さえ出来れば早いですね。それだけに設定を間違えちゃうと大変なことになります。一人前になるには5年くらいかかるかな!」

「5年か……職人って感じがしてすごい」

一日中、機械を相手に仕事をするから、黙々と作業するのが好きな人にも向いてると思います」

「人付き合いが苦手なんで、個人的には常に機械の音がしてて会話しにくいっていう部分が、逆に良さそうと思ってしまいました」

「それじゃあ、次は製本の作業をやってもらいますが、その前に、疲れたでしょうから一緒に休憩いきましょうか」

 

小休憩

「はぁ~、見晴らしの良い屋上で吸うタバコはうまいっ! 八田さんは新卒の時からイナミツ印刷さんで働いてるんですよね? どういう時に一番やりがいを感じますか?」

「家で子供が勉強してるのをなんとなく見てたら、その問題集が自分が印刷したやつだった、ということがあって……」

「えー!そんな偶然あるんだ!」

自分の仕事が誰かに届いてることを実感したんです。その時はこれからも頑張ろ!って思えましたね」

「100点満点のエピソードかい」

「どんな仕事でも、一人でも誰かの役に立ってるなら全力でやらなきゃね! それじゃあ次の工程に入りましょうか!」

「サラッとめっちゃいいこと言うな!もうここで終わっていいくらいじゃない?」

 

製本体験

最後に体験するのは製本。印刷と同じく八田さんに教えていただきます。

 

「それでは、早速製本しましょうか。目の前に積まれてるこの山から1枚ずつ順番に紙を取って本にしていくんですよ。丁合(ちょうあい)と言う作業ですね」

「えー! これを全部ですか!? も、もしかして……人間の手で、ですか?」

「昔は手で作業していましたが、今は機械を使ってやるんで安心してください

 

こちらがその機械。

みなさんも会議の資料を何部かプリントして、1枚ずつ順番に重ね、人数分の冊子にしたことがありますよね? それを自動でやってくれるんです

 

「かがくの ちからって すげー!」

??? なんだかわかりませんが、機械に入れる順番を間違ったり、入れた紙が折れ曲がってたりすると、大変なことになるので注意してくださいね!」

「すごいプレッシャーだ。がんばります!」

 

ページの順番が間違ってないか何度も確認して……

 

折れ曲がらないように慎重にセット……おれまがらないようにしんちょうにセッ……

 

「いやそこまで緊張する!? 大丈夫ですか?」

「はい。大丈夫です」

 

「目ン玉バキバキで怖いな」

「はい。大丈夫です」

「1+1=?」

「はい。大丈夫です」

「(大丈夫かな……)」(ハンター×ハンターのシーンね)

 

〜20分後〜

 

「セット完了です! よっしゃー!」

「ちょっと時間かかっちゃたけど、無事にセット出来たみたいだね。それじゃあ機械を動かしますよ!」

 

カシャン…。シュルシュルシュルシュル…。

※機械が動いています。

 

「え?」

 

カシャン…。シュルシュルシュルシュル…。

※本当に機械が動いています。

 

「いや……ちょっ」

 

「はい! いっちょ上がりー!」

「あっという間すぎて、見てるこっちはどういう過程かわからないんですけど!」

「地味な絵で申し訳ないですが、作業工程を見せるために作られた機械じゃないので……」

 

「あっという間でしたが、これですべての工程が完成ですか?」

「いえ、今は“中身”が完成した段階ですね。後は表紙と背表紙を糊付けしていきます。今ちょうどあちらで別の印刷物を糊付けしていますよ!」

パスンッパスンッパスンッパスンッ

 

「はっや! そんでもって記事では伝わらないけど、”キィィイイインン!!”みたいな怖い音がなっているんですが、これはなんの音ですか? 巨人が虫歯治療してる?」

「背表紙になる部分に電動ノコギリの様な刃物であえて傷をつけて、糊付きを良くするんです。その音ですね」

 

キィィイイインン!! キィィイイインン!! 

 

「お、お、お…」

 

キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! キィィイイインン!! 

 

「はっ…はっ…はっ…はっ…はっ…はっ…!」(T2のダイソンさん)

 

「こえぇええええよ〜〜〜!!!」

「落ち着いて!」

「機械のモンスターにご飯あげてるみたいでこえーのよ!!!」

「冷静になったら出来るから!ね!」

 

ドキドキ……

 

ストンっ!

 

「八田さん! 出来ました!」

「一つ糊付けするのにすごい時間かかったけど……さて、どうなったか見てみましょうか」

 

ぜんぜん駄目でした。表紙と中身がズレて糊付けされちゃってる

 

「慌てて入れたから、ずれちゃったんですね」

「ごめんなさい……」

 

反省してその後はちゃんと糊付けしました。

最後に本の縁を美しく揃える機械にぶちこめば……

 

うわー! 自分が作った冊子が出てきた~!

 

製本完了ー!

そして業務終了ー!

決着ゥゥーーーーッ!!!!!

 

お仕事を終えて

「お疲れ様!ちゃんと製本まで体験できたみたいですね!」

「あ、社長! ありがとうございます!」

「各部門も器用にこなしていたと聞きましたよ。特にピンクマスターを作る製版作業は、みくのしんさんに向いてるんじゃないでしょうか」

「確かに、PCは普段から触っているので、スッとこなせました。静かだし、黙々と作業する人に向いてそう」

「この機会に少しでも印刷業界の事を皆さんに知ってもらえたら幸いです! それではこちらが本日のお給料になります!」

 

「ありがとうございます!コレコレコレ〜〜!!!!ちなみに本日のお給料はいくらでしょうか…?」

「職種や新卒・中途などで変わりますが、本日のみくのしんさんの一日の働きを換算すると、今回は12,000円になります!」

「うれしいよなぁ…! 12,000円は!うれしいよなぁ〜〜〜!!」

「ちなみに、部署の変更やキャリアアップの相談も随時受け付けているので、イナミツの中で自分にあったお仕事を選んでいただけるようになっています!」

「すごい!……後で一番忙しくない部署教えて下さいね」

「どれも大事な仕事なので、どこも程よく忙しいです!」

 

と、言うわけで全く知らない世界でしたが、楽しい職業体験が終わりました。

最後に一日体験して気づいたことを書いておきます!!

 

・程よく風通しの良い職場!

営業時間は黙々と作業して、小休憩は各々過ごしたりと、社員感の距離感が丁度いいです!結構大事!

・簡単なPC操作が出来ればOK!

製版に関しては基本的なPC操作が出来れば僕でも褒められるほどでした!とはいえ根気のいる仕事なので、怠ける人には向いてないかも(どの仕事もそうか)

・紙さばきは難しい

紙がさばけてやっとスタートに立つみたいなので、そこは辛抱ですね…。でも、あれが出来るようになったら人前で自慢したい!

・印刷の仕事には生命の神秘を感じることがある

修正液がハミ出した箇所はティッシュで拭きました

 

以上、みくのしんが体験させていただきました。現場からは以上です!

※今回のレポートは、あくまで取材としてライターが体験させてもらったケースに限定したものです。

 

▼ページ下部のオモロオモロオモロ×3の画像ギャラリーにて、イナミツさんが作ってくれた僕の名刺を公開しています! めっちゃ嬉しい! 似顔絵って、本当に嬉しいですよね!

 

(おしまい)

 

今回お邪魔したイナミツ印刷さんは今年で創業50年。
メインとしている印刷のほかにもWEBサイトや動画の制作、配信、販売促進ツールの開発などにも力を入れているそうです。
イナミツ印刷公式HP