旭川は「旅のミラクル」に出会わせてくれる街

最後にさきほど登場したたけちゃんに、旭川まちなかエリアの魅力について聞いてみました。

「新旧入り混じっていて、共存しているのがおもしろいですよね。ぶんか小屋の向かいにあるコンテナも、隣は古くからやってるハンコ屋さんだったりするし」

 

「あとはやっぱり人ですかね。館のおじちゃんとか、こども冨貴堂の方とか、一度会っちゃえば親切にしてくれるようなキーパーソンがこのエリアには何人もいます。その人に合いそうな人を紹介してくれたり、場所を紹介してくれたり、いろんな出会いをくれるんですよね」

 

「たしかに。僕がたけちゃんに出会えたのも、あさひかわ編集室のナガソさんの紹介ですし、今回の記事で紹介したスポットもたけちゃんに教えてもらったところがたくさんありますね」

「お店の人とお客さんっていう関係性から一歩踏み込んで話せる人たちが多いのかもしれないですね。そういう人が紹介してくれる人や場所ってすごく自分に合うんです。私はそれを『旅のミラクル』と呼んでいて、だから私もその人に合ったミラクルに出会ってもらいたいと願いながら、人を紹介したりしてます」

「旅のミラクル! いいですね! でも反面、旭川ってなかなかローカルへの入り口がわかりにくいというか、溶け込みにくいイメージもあったりします。僕はたまたまナガソさんと知り合えて、たけちゃんを紹介してもらえて、そこから一気に関係性が広がってきたなと思うんですけど、そういうとっかかりが見つけにくいというか」

 

「私も旭川に来てから最初の2年間は全然溶け込めなくて、その頃が本当に苦しかったんですよね。ストリートカルチャーが好きでクラブに通ったりしてたんですけど、旭川の人は誰かの紹介じゃないとなかなか受け入れてくれなくて、入り口を見つけるのが本当に大変でした。だから私は、そういう人を入り口までピンポイントで連れて行きたい思いが他の人よりも強いのかもしれないですね」

「なるほど。そういう過去もあって人をつないでいくことを意識してやっているんですね。『あの人とあの人が出会うとなんか起きそう』みたいな」

何かが起きる予感みたいなものを持っているっていうのが街にとっては大事なのかもしれないですね。一人じゃなくて、みんなでそうやって見えないパスを投げ合っているような感じですね」

 

 

街の魅力というのは隠れていて見えにくいからこそ、人との出会いを通して発掘していくおもしろさがありますね。これからも、観光ガイドには載らない、北海道の未だ見ぬ魅力を掘り起こしていきたいと思います!

 

〈蝦夷丸オススメの旭川観光スポットはこちら!〉

 

☆この記事はエリア特集「北海道大探索」の記事です。