求人情報だけではわからない、実際のアルバイト現場。
自分に合ってなかったらどうしよう？ 想像とは違うかも？ そんなことを考えて、「応募する」ボタンをクリックできないあなたのために、実際にそのバイトをしたことがある人に話を伺い、真実を白日のもとに晒します！
今回は……
話を伺ったのは、ジモコロライターのギャラクシーさん。夜勤の交通警備のバイトを2年ほど経験しているという。
※以下はギャラクシーがバイトしていた警備会社の経験であり、すべての警備会社に共通するものではありません。
今日はよろしくお願いします。警備員のバイトって実際どうなの？ということを聞いていきたいと思ってます。
よろしくお願いします。僕がバイトしてたのは警備員の中でも交通警備と呼ばれる仕事です。よく道路工事をしてる横で赤い棒をブラブラさせてる人いるでしょ？ あれです。
ではまず最初に、警備員の良いところと悪いところをランキング形式で教えてもらっていいですか？
良いところランキング1位｜勤務時間が短い
これが最大のメリットだと思います。僕がバイトしてた警備会社は日給9000円で9時間勤務だったんですが、実際は平均勤務時間が6.5時間でした。
現場によって勤務時間が変わるので、2時間で終わったり3時間で終わったりもします。日給制なので短時間で終わっても一日分の日給はちゃんともらえますよ。
2時間で終わって一日分の日給をもらえるって、めちゃめちゃ良いじゃないですか。
最速だと20分で終わったこともありますよ。その日は家に帰って6時間かけて好きなシーンだけを集めた特選エロ動画を作りました。
それはどうでもいいんですが、現場によって勤務時間が変わるなら、逆に10時間とか12時間勤務になることもあるのでは？
僕がバイトしてた警備会社は9時間を超えると残業代が出ましたが…そもそも交通警備に残業ってあんまりないんですよ。道路の使用許可の関係で、時間を超過して工事するのは難しいので、早めに終わるようにスケジュールが組まれてます。
良いところランキング2位｜休憩が多い
めちゃめちゃ休憩が多いです。
なぜかというと……例えばある現場に警備員が一人必要だとします。だからといって本当に一人しか警備員を呼ばなかったとしたら、その人がトイレに行っちゃうと無人になってしまいますよね。
まあ、そうでしょうね。
無人にしたその一瞬に事故が起きるかもしれないので、「無人」という状態にはできないんです。だから必要な人数が一人であっても、大抵の場合はもう一人余分に警備員が配置されます。トイレや休憩を交替で回すためです。
え？ 仕事として必要なのは一人だけで充分なんですよね？ ということは二人配置されたら、常にどちらか一人は余ってる状態じゃないですか。
そうです。つまり今の話だと勤務時間の半分は休憩できます。
なにそれ！
あくまで単純計算すると、という話ですけどね。中にはトイレにも行けないほど忙しい現場もあります。でも基本的には休憩が多い仕事ですね。
羨ましい反面、暇を持て余しそうですね。
その時間で資格の勉強をする人や、風俗に行ったことがあるというツワモノもいました。
同じ休憩時間で資格の勉強をする人と、風俗に行く人では、その後の人生が大きく変わってくるんでしょうね…。
いや、同じ人ですけど。
良いところランキング3位｜コミュニケーションが苦手でもできる
僕も人と関わるのがすごく苦手なので、人間関係が希薄な警備員の仕事は居心地が良かったですね。個人的にはこれが良いところランキング1位でもいいくらいです。
まっっったくコミュニケーションが無いんですか？
仕事なので連絡や伝達は必要ですが、基本的に毎日違う顔ぶれだし、勤務中は一人でポジションに付くんで、無理して誰かと仲良くなったり話したりしなくていいんです。めちゃ気楽ですよ。
それってメリット……なんですか？
アットホームなバイト先で仲間とワイワイ働きた～い！というような人の方が多いのかもしれませんが、人間関係が希薄な方が楽っていう人も、意外と多いですよ。同僚には「バイト＿ひとりでできる」で検索して警備員になったっていう人も何人かいました。僕もそのひとりです。
ついでに、誰もが思ってることを聞いていいですか？ 警備員の方って、ポツーンとひとりで立ってて、暇じゃないんですか？
僕は「ラピュタを最初から最後まで頭の中で再生してみる」とか、「もし手裏剣が飛んできたらこう受け取って投げ返そう」とか色々やってたので暇ではなかったですね。
それを「暇」と言うんですよ。
悪いところランキング1位｜気候・天候の影響をモロに受ける
夏はめちゃめちゃ暑いし、冬はめちゃめちゃ寒いです。特に暑いのはどうしようもないのできついですね。昼勤務だと日陰のないアスファルトの上に立ちっぱなしなので。
じっと立ってる仕事なので寒い方がつらいのかと勝手に思ってました。
寒いのもつらいですが、着込めば何とかなります。僕はタイツ、フリースのズボン、中綿の防寒ズボン、さらにその上に制服のズボンを履いてました。ただしそんなに着込んでると、おしっこする時にどこに何があるのかわからなくてメチャクチャ時間がかかります。
雨の日はどうですか？
カッパを着て仕事します。雨の日は工事が中止になったりもするので、その分は休もうと思ってた日に仕事を入れるなどして調整することになりますね。天候に左右される仕事なんで、警備員はめちゃめちゃ天気に詳しいですよ。
悪いところランキング2位｜トイレが少ない
大抵の場所にはコンビニや公園の公衆トイレなんかがあるんですが、たま～に海辺の倉庫街とかが現場になると、近くにトイレがないこともあるんですよ。立ち小便などは厳禁なので、かなりつらいですよ。
とはいえ生理現象だから、どうしても我慢できないっていう場合もありますよね？
どうしてもという時は、作業車でコンビニまで送ってもらったこともあります。作業員の人は「ワシが送ったるから好きだけうんこしてこいや！」って笑ってくれましたが、めちゃめちゃ気まずかったですね。
トイレ問題はかなり深刻みたいですね。
ペットボトルにおしっこする猛者もいましたよ。飲みかけのお茶のペットボトルと見分けがつかなくなり、「あれ？どっちだったかな？」とか言ってるのを見た時は、こいつ世界で一番アホだなと思いました。
悪いところランキング3位｜道を聞かれる
制服を着て道路に立ってると、なんか警察官っぽい雰囲気だからか、よく道を聞かれるんですよ。
あ、僕も警備員に道を聞いたことがあります。
知らないから。仕事で数時間だけ訪れた場所のことなんて知ってるわけないから。条件はそこらへんを歩いてる人と同じだし、そこらへんを歩いてる人と違って仕事中だから答えにくいんで、できればご遠慮ください。
今後気をつけます。今日はありがとうございました！
なるほどね～警備員さんも大変な仕事なんですねぇ、そうなんですよ～まあ気楽っちゃ気楽な職業ですけどね～ハハハ…ハハ……
あれ？ こいつは……誰だっけ？ そもそも僕って誰……だ……？
こいつ……僕……ボク、こいつ……
その他、警備員のバイトをする上で注意すべき点
・警備員の仕事は基本的に登録制です。朝に事務所に電話してその日の仕事を聞きます。好きな日に働けるというメリットもありますが、働こうと思ってた日にたまたま仕事がない、という場合もあるので、あまり自由度を過信しない方が良いです。
・夜勤の場合は仕事が終了する時間には電車が動いていないことが多いので、現場までは自転車やバイクで行く人が多いです。自分の交通手段を伝えておくと、最適な場所にある現場を紹介してくれます。
・基本的にはボ～ッと立ってるだけが仕事ですが、現場によっては片側交互通行など忙しくて難しい現場もあります。ただ、警備の仕事は最初に30時間の研修が必要なので、いきなり難しい仕事をやらされるということはまずないです。
・警備員のバイトは日払いできるところが多いです。が、最初の月は買い取りの制服やヘルメット、道具類などの代金（2万～3万円）を支払うことになるので、計画的に使いましょう。
・夜勤だと帰りにお店が開いてないんで、食べるものが24時間営業の牛丼チェーン店かコンビニ弁当という二択になりがちです。栄養バランスには気をつけてくださいね！
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