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初めまして。ジモコロの姉妹メディア「オモコロ」の編集長をしております、原宿と申します。

今年で34歳になりましたが、28歳まで職歴ナシお金ナシ実家住まいの妖怪スネカジリをやっておりまして、その後ふわっと入社したバーグハンバーグバーグという会社で、オモコロの編集長に就任して早3年。

 

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正直なところ、本格的な編集経験も無い僕は、編集長というのが何をする人間なのか未だによくわかっていません。

 

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このままでいたら、名ばかり編集長として、ほとんどお地蔵さんと同じ役割しか無くなってしまう……。

誰か編集長、引いては「編集の仕事ってこういうもんですぜ」ということを、高卒で無職歴の長い僕にも分かる簡易な言葉で説明してくれないか……。

そうだ!!!

 

 

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というわけで、僕より経験も実績もあるガチの編集長に色々悩みを相談するべく、五反田にあるコワーキングスペース「CONTENTZ」にやってきました。こちらを運営されている有限会社ノオト代表の宮脇淳さんが、今回僕の悩みを聞いていただける「先輩編集長」です。 

 

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有限会社ノオト代表 宮脇淳(編集者歴18年、社長歴11年)

コンテンツ・メーカー、有限会社ノオト代表取締役。広域品川圏のWebメディア『品川経済新聞』と『和歌山経済新聞』の編集長を兼任し、フリーマガジン『R25』の創刊にも携わったスゴい人。スゴい。

 

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今回はひと回り年上かつ、紙のメディアもWebのメディアも知り尽くした宮脇さんに、ペーペー編集長である僕の悩みを聞いてもらいました。

 

 

編集長はライターを怒るべき?

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編集長っていうと、僕の中で「ヘボい記事書いてんじゃねー! バカヤロー!」みたく叫んでる人のイメージなんですけど。

 

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何かの漫画の読み過ぎじゃないですか(笑) 

 

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僕は後輩やライターに対してまったく怒れないんですよ。 

 

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そうなんですか?

 

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他の人から「若手にもっとガツンと言ってやった方がいいですよ!」って怒られるぐらい、人に対して怒れないんです。

 

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怒られるぐらい怒れないんですね。

 

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ええ。たまに「ん?おかしいぞ?」って思うことはあるんですけど、すぐ「まぁまぁまぁまぁ、そういうこともあるよね。生きてたら何があっても不思議じゃなぃよね」って感じになっちゃうんです。

 

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なるほど。

 

 

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インターネットって、怒られるのが嫌いな人が結構多い気がするんですよ。とりわけオモコロみたいな、太陽の代わりにパソコンの光を浴びながらすくすく育ってきた人たちって、怒られると逆にやる気がなくなっちゃうことも多い気がして……。

 

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実に現代的、平成的な話ですね。

 

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宮脇さんは雑誌の編集部も経験されたというお話ですが、そこではやはり怒られましたか?

 

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怒られましたね。僕が今42歳で、社会人になった頃の先輩たちってバリバリの昭和世代だったんですが、そういう人たちってそのさらに上の世代からものすごく怒られてきたんですよ。だから「怒るし、怒られるのが当たり前」という土壌がすでにあるんです。

 

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なるほど、確かに僕は他人に怒り、怒られる機会が少なかったかもしれません。ずっと無職だったし。

 

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あとネットと雑誌の違いで言えば、雑誌の編集部って直接人と関わってナンボという世界なんですが、インターネットは引きこもりでも面白い人とか、自分の世界だけで面白いものを作れる人が多いじゃないですか。そこはやっぱりどちらがいいって比較できないものだと思うんで、一概に「原宿さんが怒れないのがよくない」というわけでもないかなと。

 

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おお! いやでも怒れる編集長ってなんかカリスマっぽくてかっこよくないですか? そうは言いつつ、ちょっとは怒った方がいいですよね?

 

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そうですねえ……。雑誌の編集長って基本的にエゴがめちゃくちゃ強いんですよ。私が言うのもおこがましいですが、例えば「ロッキン・オン」の渋谷陽一さんとか、あれだけの強烈なキャラだから一時代を築いたじゃないですか。

 

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「アーティストに原稿をチェックさせない」とか、伝説がたくさんありますよね。

 

 

 

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後世に伝説として残るようなアクティブな編集長って、やっぱり根底に「怒り」があるんですよね。自分の中の怒りをエネルギーとしてコンテンツを生んでいく。でも今インターネットでデイリーポータルさんやオモコロさんがやってることって、別に怒りが原点じゃないですよね?

 

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そうですね、そんなに怒ってはいないですね。

 

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ロックは怒りなんですよ。ロックだけじゃなくて、ジャーナリズムの世界でも、社会に対する不満とか、「世の中をもっとよくしたい」という怒りを原動力にして成り立ってきたメディアって非常に多かったんです。だから「怒りが原点じゃないメディア」が登場するというのは、今の平和な時代に非常に即しているんじゃないでしょうか?

 

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なるほど、怒りが動機のメディアじゃないから、日々の運営においても怒りが発生しにくいと。

 

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あと雑誌ってどんどんマニアックになっていくものなんですけど、マニアックな人ってそのマニアックさゆえに、間違った知識や情報を発信した人に対して厳しいという傾向があるんですよ。「お前の言ってることぜんぜん違うじゃねーか!」っていう。それも怒りにつながるんですけど。

 

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Twitterでも、そういう揉め事はよくありますね。

 

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でもオモコロって正解や間違いがないというか、こういう笑いもあっていいし、それとは全然違う角度の笑いもあっていいし、色んなキャラクターがいるから、「俺の笑いが絶対正しい!」とは言えないと思うんですよね。

 

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それは言えないですね! 言ってたとしたら怖い!

 

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なので、生物多様性を守るためにもオモコロのようなメディアでは無理して怒る必要はないのでは? と僕は思います。

 

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そうだったのかー!! 僕、バーボンをストレートで飲んで、ライターに灰皿投げつけながら原稿書かなくても良かったんですね!

 

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どういう編集長像を持ってるんですか。

 

 

編集長は「上」の人間に怒れ!

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確かに「笑い」という意味では怒らない方がいいと思うんですが、社会人的なやつがあるじゃないですか。遅刻とか、原稿が遅れるとか。

 

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ああ、そっちね。

 

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そういう時もぜんっぜん怒れないんですよね。

 

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さっき「オモコロは怒られるのが嫌いな人が多い気がする」って言ってましたけど、多分原宿さん自身が怒られるのが嫌いなんじゃないですか?

 

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うーん、まぁあんまり好きじゃないかなあ……。

 

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じゃあもう無理して怒らなくていいと思いますよ?

 

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ほんとに? 僕、今甘やかされてませんか? 宮脇さんは部下が遅刻した時は怒らないんですか?

 

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遅刻はぜんぜん怒らないですね。なぜなら遅刻してる時点で、普通は本人が一番「やばい。やっちゃった」って思ってるもんなんですよ。

 

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確かにそうですね。

 

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もちろん悪いと思ってない奴には怒りますよ。悪びれもせずに来るような奴には。でも今の20代とか30代の若い人って基本的にすごく真面目だから、自分のミスに対してほんとに悪いと思ってるんですよ。そこを「反省が足りない!」っていう風に追い打ちで怒ったら、それは嫌になっちゃうでしょうね。

 

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そうなんですよね。オモコロにいる僕より年下のライターの人も、ミスすると自分から「すいません、申し訳ないです」って謝ってくる人が多いんですよ。こっちが「別にそこまで謝らなくていいのに!」って思うぐらいに。

 

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オモコロも意外と真面目な性格の人が多いんでしょうね。本人がすでに悪いと思ってることを、無理してこっちが怒る必要はないんですよね。

 

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そうか……別に無理して怒らなくてもよかったんだ……。もっと自分の中の怒りの炎をかきたてなきゃいけないのかと思ってたんですが、ちょっとホッとしました。

 

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でも怒らなきゃいけない時もあると思います。

 

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やっぱりあるの!?

 

 

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それは自分より立場が下の人に怒るんじゃなくて、立場が上の人に怒らなきゃいけない時なんです。例えば仕事のクライアントさんに理不尽な要求をされたりして、編集長が何も言わずにそれに従ってたら、自分の下の編集者やライターにシワ寄せが行くわけじゃないですか。そういう時に「それは違いますよね」って、相手が偉い人であろうが堂々と言えることは、編集長として大事だと思います。

 

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なるほど。自分より下に怒るんじゃなく、上に怒ると。 

 

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そういう時にちゃんと怒れる人だと、「あれ? 原宿さんって普段ライターに全然怒らないのに、僕らを守るために怒ってくれてるんだ(ホロリ)」ってなりますから。

 

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うわー! めちゃくちゃかっこいいですねそれ! それだ!!

 

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やっぱり下の人間って、上司のことをすごくよく見てるんですよ。例えばですけど、始業時間が9時だったとして、上司がいつも9時2分とか3分に来てると、「あの人、ちょっと遅刻してるな」って全員思ってるんです。

 

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「じゃあ俺も遅刻していいか」と。

 

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そうそう。それが社内の気の緩みにつながったりとか。だから上に立つ人間は、「見られてるんだ」という意識を常に持ってた方がいいというのが僕の持論です。

 

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なるほど! ためになる日だな、今日は。

 

 

 

編集長は立ち食い寿司に行け!?

 

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昔の編集長って、「見られてる」って意識は全然なくて、本能の赴くままに突き進んでみんなを引っ張っていくような人が多かったと思うんですけど、今はやっぱり人間の気質も違うんで、上司と部下の間で意思疎通をキチンとするというのが大事だと僕は思ってるんです。

 

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意思疎通というと?

 

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例えば「今日飲み会があるから早く帰りたい」という日があったとして、「今日、こういう人たちと飲みに行くからちょっと先に出るね」ってちゃんと部下に伝えて出るんです。

 

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理由をしっかり伝えるんですね。「今日ちょっとあれだから」って言って出たりすると……

 

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「女かな?」って思われたりしますからね、コソコソしてると。

 

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ああ~なるほど。僕、「今日はちょっと……」って言って帰ってるかもな~。

 

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上司が「見られてる」と思って行動してると、部下も「そうするのが当たり前なんだ」って見て覚えますからね……って、なんか編集長がどうというより、普通の社会人マナーの話になっちゃいましたけど。

 

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いや、「見られてる」という意識はインターネットにおいても大事だと思います。今はソーシャルでの発言ひとつひとつも見られてると思うんで。宮脇さんってfacebookで立ち食い寿司に行ってる写真をめちゃくちゃ上げてるじゃないですか。五反田の「都々井」っていうお店の。

 

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上げてますね。

 

 

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※宮脇さんのfacebookでは、五反田の立ち食い寿司屋の写真が定期的に上がる。

 

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週5で上げてるじゃないですか。

 

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そこまで激しく行ってないですよ(笑)

 

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だから「宮脇さんと言えば立ち食い寿司」というブランドがすでに僕の中にあるんですけど、立ち食い寿司の写真を上げることにも「見られてる」という意識が関係あるんでしょうか?

 

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あれは立ち食い寿司屋の写真を定期的に上げておくと、知り合いや取引先の人に反応してもらえるんですよね。その人たちがオフィスに来た時に、「宮脇さん、僕もあの寿司屋行ってみたいんですよ」って言ってもらえるんで、会食に行くきっかけが作りやすいというか。

 

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なるほど! セルフブランディングの一部だったんですね。

 

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編集長に限らず編集者の仕事は人間関係を広めることも大事なので、そういう話のネタになるお店が一個あると便利ですね。立ち食い寿司「都々井」は、僕のサードプレイス的な場所として活用させていただいてます。

 

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「編集長は行きつけの店を持て」という格言にできるかもしれませんねこれ。しかも立ち食い寿司って、時間や食べる量のコントロールもしやすいし、立っていると話が弾みやすいから、攻守最強の行きつけの店と言えるんじゃないですか? 「編集長は立ち食い寿司に行け!」まで発展させてもいいかもしれないですね。

 

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世の中の編集長がみんなして立ち食い寿司に行くようになったら、それはそれで嫌ですけどね。

 

 

原稿の直しは「案」で出せ! 

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編集者だと、「ライターから上がってきた原稿の直し問題」っていうのがあると思うんですけど。

 

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はい。 

 

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宮脇さんは「ここはもっとこうした方がいいよ」って言いますか? それとも別の言い方で伝えますか?

 

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僕はライターから原稿のデータをもらって、そこに赤字を入れていくわけですけど、直したいところには「案」って書くようにしてますね。

 

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「案」?

 

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「もう一つだな」と感じる部分があったとしたら、そこに「こうしろ」って書くんじゃなくて、「案」と書いて、そこに2~3個ほど具体的な代替案を書くんです。その案は使っても使わなくてもいいんですけど、そう書くとライター自身が「なるほど、もっとよくしよう」って頭を使って考え始めるんですよね。「こうしろ」だと、ただ機械的にその部分を変えるだけで終わっちゃうじゃないですか。

 

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確かに!

 

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言われたままに直すだけだと、ライター個人の力が全然伸びないんですよ。だから僕は「案」という書き方をして、「俺は案を出しただけであって、この原稿をさらに良くするのはあなた自身ですよ」っていう伝え方をしてるんです。

 

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そうか~!! 僕、結構「ここはこういう風に書いて直そう」って言っちゃってるかもしれません……。

 

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いちいち案を出すのも大変なんですけど、やっぱりライターは自分で工夫をさせた方が成長しますからね。あと面白い部分があった時は、「超最高!」とかちょっと大げさに褒めます。

 

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編集長界の赤ペン先生や……!

 

 

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※宮脇さんが「宣伝会議」のライター養成講座で直しを入れた原稿

 

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「宣伝会議」のライター養成講座というので講師をしてるんですが、最初は書けない人もこの方法で数をこなすとどんどん力がついてくるのが分かりますよ。編集長の一番大事な仕事って、結局「人を育てる」ってことだと思うんですよね。最近メディアの数がものすごく増えて、ライターの数が足りない、記事が足りないってこともあると思うんですけど……。

 

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確かに一昔前からは考えられないほど、たくさんのネットメディアが立ち上がってますね。 

 

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でもライターの数が足りなかったら自分で育てるのが、編集長としての責任なんじゃないかと。もちろんライターを育てるには自分も勉強しないといけないので、編集長は誰よりも勉強することが必要だと思います。編集長の知識が浅いと、「webのメディアはぬるい」とか、「読み応えのある記事がない」とか、いつまでたっても言われちゃうと思いますからね。

 

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確かに日々の勉強は大切ですね。僕、コンテンツマーケティングとかネイティブアドなんて言葉も知らなくて、そもそも「オモコロって個人サイトの延長線上のやつじゃないの? メディアなの?」っていう意識だったんですけど、これがね、メディアだったんですよ! 

 

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どう考えてもメディアでしょ。

 

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まさかメディアだったとは思いませんでした。メディアになると、マネタイズっていうのも考えないといけないらしくて。

 

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ああ、僕は必ずしもそれは思わないんですよね。むしろ「ネットメディアってマネタイズして食わなきゃいけないの?」って思ってるぐらいで。

 

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どういうことですか? 

 

 

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別にメディアで稼げなくても、他に稼げる仕事をやればいいだけの話だと思うんです。ノオトは稼げる仕事と稼げない仕事を明確に分けていて、売上に対する稼げない仕事の割合は全体の10%ぐらいです。ただそれはあくまでも売上高の話であって、重要度で言えばどちらも同じぐらい大切です。

 

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なぜ同じぐらい大切なんでしょうか?

 

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例えばオモコロさんで言うと、オモコロでの日々の活動が、バーグハンバーグバーグで受ける制作の仕事にも寄与していると思うんですよ。作り手って本来メディアをそういう方向で活用した方がいいと思っていて。僕は個人的に「和歌山経済新聞」の編集長をしているんですが、この活動ってほとんど地域ボランティアに近いんです。僕の故郷でもある和歌山の人たちが頑張っているというのを裏からサポートしているつもりなんですが、こういう仕事をしていると「うちでも『和歌山経済新聞』のようなことができませんか?」というお声がけをいただけたりとか、ある意味「ショーケース」的な役割もしているわけです。

 

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オモコロも確かにそういう側面はありますね。オモコロで公開した記事がきっかけでお仕事をいただいたりとか。

 

 

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だから変に「メディアで稼ごう」とか思わない方がいいと僕は思います。最近もバイラルメディアのパクリ問題が話題になりましたけど、ネットメディアで無理してマネタイズして儲けようとすると、どうしてもああいう歪みが生まれてくるんじゃないかと。

 

 

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外から見える部分では好きなことやって、それがきっかけで本業の仕事がくるのが一番いい形かもしれませんね。今後は僕も編集長としてのエゴを強めて、オモコロでもっと自分の好きなことをしていきたいです。僕、最近「邪悪なるサイキック戦士」という言葉が頭から離れないんで、邪悪なるサイキック戦士になるにはどうすればいいのか真剣に考えるコンテンツとか。

 

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それで仕事きますかね? 

 

 

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今回、宮脇さんに色々とお話をお聞きすることができて、編集長というポストの人間が何をするべきなのか、おぼろげながら分かってきた気がします。

対談を始める前は正直「編集長がヘナヘナしてんじゃねぇ!」とナックルアローの2、3発も入れられた後、宮脇さんの体内で精製された強酸を吐きかけられて、どろどろに溶けたパーカーと皮膚が一体化してしまうのでは? と不安に思っていましたが、背伸びせず自分のやり方でやっていけばいいのだと優しく背中を押された気がして、大変励みになりました。

 

 

取材を終えて…

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先輩編集長である宮脇さんとの対談を経て、やはり編集長たるもの学ぶことをおろそかにしてはいけないということをひしひしと感じました。この大メディア乱立時代に取り残されないよう、日々知識を吸収して頑張っていかねば! 勉強するぞー!

 

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